手足口病

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手足口病は夏かぜの一種で、手、足、口の中に水疱ができるのが特徴。
口の中の水疱がつぶれると痛むので、のどごしのよい食事を。

どんな病気?

腸の中にいるコクサッキーA16ウイルスや、その他のエンテロウイルスが原因で起こる夏かぜの一種。
生後6カ月くらいから、4~5才ころの幼児に多い病気です。
せきや唾液などの飛沫感染のほか、便からもウイルスが排泄されて口からうつったり します。
潜伏期間は3~5日くらいです。
手足や口に特有の発疹が出ます。
この病気は、その名のとおり手足と口にできる水疱状の発疹が特徴。
手のひら、足のうら、口の中に周囲が赤くて真ん中が白い米粒大の水疱ができます。足の甲やおしりにできることもあります。
痛みやかゆみはありませんが、足の水疱が少し痛がゆいことも。
熱は出ても37~38度くらいで、1~2日でたいてい下がります。
ときには下痢や嘔吐を伴うこともあります。

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ケアは?
比較的軽くすむ病気なので、自然に治るのを待つのが一般的です。
口の中にできた水疱はカイヨウになり、しみてかなり痛みます。

よだれがたくさん出るので気づくことも多いようです。
つるんとした、のどごしのよい食べやすいメニューを用意してあげましょう。
また、脱水症状を起こさないように、水分補給には気をつけましょう。

 

■Q1 手足口病とは
手足口病は、乳幼児、小児によく見られる疾患で、手のひら、足の裏、口の中の発疹と水疱を特徴とします。一般的には、発熱で始まる軽い病気で、ほとんどの人が、1週間から10日程度で自然に治ります。合併症も、ほとんどありませんが、まれに髄膜炎等の中枢神経症状が発生し、入院が必要となります。

■Q2 手足口病の原因は
手足口病は、いくつかのウイルスが原因で起きます。最も一般的なのはコクサッキーウイルスA16ですが、この他のエンテロウイルス71なども原因となります。いずれのウイルスでも現れる症状は同じです。

■Q3 手足口病の症状は
手足口病の発疹の特徴は、手のひら、足の裏、手や足の指と指の間を中心とした水疱性の発疹(中に水を持った水ぶくれのような小さな発疹で一見水疱瘡に似ている)で、口の中にも同じような発疹が見みられます。病気の始まりのころには、一般的な微熱を伴い、また、軽いのどの痛みとそれによる食欲低下(おなかはすくが、痛みのため食べられない)程度であることが大半です。発疹は、手足全体、肘や膝、或いは、おしりあたりにみられることもあります。

■Q4 手足口病の発疹・水疱はどのようなものか
口の発疹は、舌や口の内側の粘膜に軽度の痛みを伴った小さな水疱です。水疱が破れて、潰瘍状になることもあります。一方皮膚の発疹は、手のひらと足の裏に限ってできる小さな赤い発疹で、小水疱を伴うこともあります。かゆみや痛みを伴わないのが普通です。

■Q5 手足口病の潜伏期間は
感染してから、手足口病の症状がでるまでの期間は、一般的に3日から6日と報告されています。

■Q6 手足口病の感染経路は
感染者の鼻やのどからの分泌物や便に排出されるウイルスが、経口・飛沫・接触などの経路により人から人に感染します。

■Q7 手足口病はどのような人がかかるのか
通常は、10歳以下の乳幼児・小児に発生しますが、大人もかかることがあります。一度かかると免疫が成立し(防御の仕組みができあがる)ますが、手足口病は複数のウイルスによって引き起こされますので、免疫の成立しているウイルスとは別のウイルスによって再び引き起こされることがあります。

■Q8 手足口病の治療法は
手足口病に対する特異的な治療法はありません。発熱、頭痛、口腔内の潰瘍の痛み等のそれぞれの症状に対する対処療法が中心です。

■Q9 どのような症状の変化に注意したらよいか
手足口病の発熱は、通常は軽度で一時的です。突然の高熱或いは微熱でも持続するもの、嘔吐を繰り返すもの、意識状態に変化が見られるものは注意信号です。

■Q10 手足口病はどこの国で流行しているのか
手足口病は、世界中で発生しています。日本でも、毎年6月第2週頃から増加し、夏を中心に流行しています。日本では、1995年に大きな流行がありましたが、1997年にはマレーシアで、1998年には台湾で大きな流行が発生し、死者も報告されています。

■Q11 手足口病の予防方法は
手足口病には、有効なワクチンがありません。従って

  • 手洗いの励行(これは特におしめ等を交換した時重要です)
  • 汚れた衣服は洗濯する

といった一般的な注意が必要です。

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