新型コロナウイルス感染症

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新型コロナウイルスとは
新型コロナウイルスとはいったいどんなものなのでしょうか。
コロナウイルスは球体で突起がいくつもついている形から、「王冠」を意味するコロナという名前がつきました。
ウイルスと細菌はよく混同されますが、実は違います。
細菌は、細胞膜に覆われ自力で分裂して仲間を増やすことができます。
抗生物質は、細菌の細胞膜を破壊するので細菌に効果があります。
ところがウイルスには細胞がなく、自分で分裂することもありません。
遺伝子がタンパク質でくるまれただけのものであることから、ウイルスを生き物(生物)とは考えていない専門家がたくさんいます。
よくウイルスが「死んだ」とか「生きている」という言い方がされますが、正しくは「死んだ=不活性化」、「生きている=活性化」という表現をします。
ウイルスは単独では活性化することができず、そのままては間もなく不活性化してしまいます。
そのため別の生物に取り付き、細胞の中に入り込んで細胞を支配します。
その上で、細胞のエネルギーを勝手に使って、自分のコピーを作らせます。
大量のコピーを作らせるので、このときコピーミスが多くなります。
このコピーミスが「ウイルスの変異」と呼ばれるもので、いわゆる「新型」になります。
ウイルスが増殖すると、細胞は力尽きて死んでしまいます。
新型コロナウイルスは、肺の細胞に取り付いて細胞を次々に死滅させるため、炎症が起きて肺炎になります。
インフルエンザウイルスは、正体がよく分かっているので、予防のためのワクチンや治療のための抗ウイルス薬(タミフルやリレンザなど)が開発されていますが、今回の新型コロナウイルスへの対処は、現在はワクチン接種によっておこなわれています。
ワクチン接種の目的は「免疫力」をあげることです。
免疫力とは、ウイルスなどの病気に打ち勝つ力のことです。
ウイルスは熱に弱いので、人間の体はウイルスをやっつけるために38℃以上の熱を出しますが、これが「発熱」です。
つまり、発熱することでウイルスを不活性化しようといるというわけです。
一般に若い人は免疫力が強いので、感染しても重症化する人は少ないのですが、高齢者や持病のある人は重症化する危険かあります。
いたずらに恐れるのではなく、まずはウイルスのことを正しく知って適切な対応に努めることが大切です。

新型肺炎の症状
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のおもな症状は、以下のようなものが確認されています。
•発熱
•全身倦怠感
•乾いた咳
•呼吸困難(入院患者など重症例)
•<そのほか>上記以外にも、のどの痛み、鼻水、嘔吐や下痢など消火器系の症状、筋肉痛などを訴えることもあるようです。

新型コロナウイルスの潜伏期間
現時点では調査中ですが、世界保健機構(WHO)によると、潜伏期間は1~12.5日(多くは5~6日)とされ、他のコロナウイルスの情報などから、感染者は14日間の健康状態の観察が推奨されています。
なお、初期症状が軽い人や無症状とみられる患者もいることから、感染しているかどうかの見分けがつきにくいケースもありますが、通常、肺炎などを起こすウイルス感染症の場合、強い症状が表れる時期にほかの人へウイルスを感染させるリスクがもっとも高くなると言われています。

新型コロナウイルスの感染経路
コロナウイルスは、ヒトや動物の間で感染症を引き起こすウイルスですが、「動物からヒト」あるいは「動物から別の種の動物」へ感染することはほとんどありません。
しかし例外もあり、それが過去に大流行したSARSやMERSです。
SARSはコウモリからヒトへ、MERSはヒトコブラクダからヒトへと感染。
さらにそれがヒトからヒトへと感染していきました。
どちらも感染者の中に、1人から10数人に感染を広げる「スーパー・スプレッダー」がいたことが感染を広げました。
新型コロナウイルスの感染源は明らかではありませんが、おもな感染経路は「飛沫感染」「接触感染」と考えられています。
• 飛沫感染……感染した人が咳やくしゃみをしたときにウイルスが飛び散り、周囲の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み、体内に入ることで感染する。
※主な感染場所 学校、職場、満員電車など、人が多い場所
• 接触感染……感染した人の咳やくしゃみ、またはそれらが付いた手で触れることで身の回りのものにウイルスが付着し、それを健康な人が触り、その手で目や口、鼻を触ることでウイルスが体内に入って感染する。
※主な感染場所 ドアノブ、手すり、つり革、スイッチなど

新型コロナウイルス感染症の予防対策
インフルエンザや風邪などと同様に、手洗い、マスクの着用(咳エチケット)、アルコール消毒などの感染症対策が重要です。

●マスクの着用(咳エチケット)
咳やくしゃみで周囲にウイルスを拡散したり、飛び散ったウイルスを吸い込む「飛沫感染」のリスクをおさえられます。
咳や発熱がある人はマスクをするのがエチケット。マスクは取扱説明書のとおりにつけ、鼻からあごまで覆ってすきまがないように着用します。

<屋外でのマスクの効果は?>

一般に屋内、電車・バスなど換気が不十分な場所では、マスクも感染予防策のひとつとなりますが、屋外ではマスク着用の効果はあまり認められていません。
それよりも、感染の可能性が高い場所に行かない、手洗いの徹底、アルコール消毒といった感染予防策を取りましょう。

手洗いを徹底する
ウイルスが付着した手で口や鼻に触れて起こる「接触感染」の予防につながります。外から帰ったら流水と石鹸で丁寧に手を洗い、清潔に保つようにします。
さらなる対策として、手洗い後に手指消毒用のアルコールを使うのもよいでしょう。

60%以上の高濃度アルコールで身の回りを除菌・消毒する(環境消毒)
コロナウイルスは「エンベロープ」という脂質やたんぱく質からできた膜をもっています。
一般的にエンベロープのあるウイルスには、アルコール消毒が有効であると考えられているので、身の回りを消毒しておくとよいでしょう。
※ エンベロープウイルスの代表例:新型コロナウイルス、インフルエンザウイルス、風疹ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、エボラウイルス など
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)によると、<アルコール消毒には60%以上の高濃度アルコールが推奨>されています。
自宅やオフィスの消毒には、アルコール濃度60%以上の除菌効果のある除菌スプレーや除菌シートを使って、手でよく触るドアノブやテーブル、リモコン、電気のスイッチなどをこまめに拭いて除菌・消毒をしておくとよいでしょう。
持続効果のあるアルコール除菌スプレーを使えば、除菌効果が長持ちし、感染リスクをおさえることができます。
新型コロナウイルスについては、その特徴や有効な治療方法などわかっていないことも多いです。
最新情報をチェックしながら、できることからはじめることが大切です。

 

 

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